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2010年 12月 01日
ツイッター
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「法廷なう」
と言ってみたかった。

「霞ヶ関なう」と。


目の前にそびえ立つ東京地裁。
そこに月に2度通う。

そんなことが
自分の人生に起こるとは
思ってもみなかった。

ほんとうは大声で叫びたくなるほど
驚くべきことだけど、実際にはそれは
声にならない声。
その分胸に込み上げて、のどが詰まり、
むせるような感覚が降り積もる。

だからこそ、
何かを自分の中から出してやりたいと
思った。

法廷のドアが閉まれば、
そこは別次元のように閉ざされた世界。

空気が薄く、楽に呼吸ができないような
時間が過ぎる。

だから、
そこに足を踏み入れる前に、
「第○○号法廷前」
とつぶやいてみたかった。

僕はこのことを、
たくさんの人に知ってもらいたいのか、
それともそうではないのか。

肉声ではできないことを、
そして面と向かってできないことを
ただ黙って抱えていた状態をほどき、
もしかしたらどこかで受け止めてくれる
かもしれない誰かに向けてつぶやく。

僕たちにとって、
ツイッターはそのために最適なものに見えた。

団交でも裁判でも、向かい合う歪んだ顔や
繰り返される得体の知れない理屈が踊る
その肉声がしんどかった。

陰で無責任な噂を流す野次馬のような人たちの
名前と顔を知り、思い出をもっていることが
苦痛だった。

だから、
ツイッターで「世界」というものに
つぶやきたかったのかもしれない。

王様の耳はロバの耳と。


そっとつぶやくと、
世界は一瞬にして変わった。


ユイ

by eduq_union | 2010-12-01 13:13 | ユイ


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