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2010年 12月 09日
2度目の12月
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思えばちょうど1年前、
会社の代理人と称する名も知らぬ弁護士から
突然組合にFAXが届いた。

それまでは団体交渉や
双方の関係性をよく知る人が間に入ったりと、
あくまでも当時者に近い人たちの中で
話し合いを進めていた。

そして、昨年秋口からはT取締役が立ちあがって、
遂に具体的な謝罪内容が検討され始めていた。

日経時代からこの事業や私たち従業員を
よく知っていたT取締役は、忙しい時間を削って
年内解決の道を私たちと一緒に探ってくれていた。

やっと和解案も固まってきて、
決着に向けて大きく歩み出していた矢先、
社長は突然、T取締役を交渉窓口から
外してしまった。
そしてその代わりに、聞いたこともない
弁護士からの脅しのようなFAX。

その後T取締役は、
社長との見解の相違で辞任。
会社が出した「全社員、役員一丸となって邁進」
という顧客への報告はやはり言葉だけで、
財務を担当していたW取締役も辞め、
中心的な仕事を担っていた社員も今年の夏に
突然退社。

もうこの会社がどこへ行こうとしているのか、
全くわからない。

何とかしたいと、私たちは社長に直接会って
確かめることにした。

そしてこの秋、
このときのことを改めて社長から聞いた。

あんな和解案などオレは認めていない、
あれはTが勝手にやっただけだ、
ということだった。

こういうのは謝ったら終わりなんだよ、
謝れば組合ってのはどこまでもつけあがる
もんなんだから、と。

この人は、去年のあの頃も、
まともに解決する気などなかったのだ、
と知った。

彼は、いつもどこか違うところにいる。
T取締役も、いつも話がずれることに
苦慮していたようだった。

そして結局社長から何度も繰り返されるのは、
「誰々が何をしたせいだ」という話ばかりだ。

責任を取るはずの経営者はどこにもいない。


会社を追放された当日も、
社長はその場にいなかった。
社外の人間や弁護士からの圧力によって、
私たちは無理やり退職届を提出させられた。

そして今年はじめ、
社長が雇った新しい弁護士たちは、
団交で一方的に「平行線」と繰り返し、
その後すぐ、私たちは訴えられた。

改めてこの話にも及んだけれど、
お前らがビラなんかまくからだろう、
ということだった。

私たちが、
会社の違法行為を、不正を訴えて、
法律にのっとってやっていることも、
労働者の権利という話も彼には通じない。

今年ももう12月。

こんな現実が本当にあるんだと
心底ぞっとしたし、
目の前が真っ暗になった。

それでも何とか仲間と手を取り合って、
繰り返される社長の酷い言動にも、
腐らず、あきらめず、
真摯に向かい合ってきた自分たちを、
この年の瀬に褒めたたえたいと思う。

よくやった!


そして、先に進む。
何が何でも決着をつける。

去年の12月、
すがすがしい新年を心から願った。
今年も、もう一度心新たに
そこに向かって進みたいと思う。


メニ

by eduq_union | 2010-12-09 23:39 | メニ


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